ピアノを専門的に勉強してきた方にとって、ピアノ講師は”好きなことを仕事に出来る”という観点からするととても魅力的な仕事でしょう。しかし、どんな場所で教えるかによって、待遇は千差万別です。せっかく憧れの職に就けても、それが満足出来るものでなければ意味がありません。求人は決して多いわけではないのですが、求人を見つけたらすぐ飛びつくのではなく、自分の理想とする働き方と照らし合わせて見て下さい。それを考慮してから応募しましょう。求人が出る場所は、大きく分けて二つです。一つは、大手の楽器店付属の音楽教室、もう一つが、民間の音楽スクールでのピアノ講師です。それぞれ長所、短所がありますので、自分の理想とするレッスンが実現出来るかどうか良く考える必要があります。

大手の楽器店付属は、「とにかく経験が積める」

街のあちこちで看板を見かける、楽器店が母体となっている音楽教室ですが、求人も多く、特にその楽器店の上級グレードを持っていれば採用率がかなり高くなります。大手の良い所は、何事もシステムがきれいに整っている所です。テキストもある程度決まっていますし、小さい子どものためのカリキュラムもしっかりしている場所が多いです。発表会も流れに沿って進めれば成功するでしょう。周りに同僚・先輩がたくさんいるので業務上、疑問点があればすぐに相談できる環境にあります。この様に、メリットも多いのですが、その分デメリットもあります。研修や勉強会など充実していますが、それらは有料の事が多いので、生徒数が少ないと研修費用で赤字、という場合も出てきます。また、楽器店との繋がりにより、ピアノを生徒に売るように頼まれることもあるようです。このように大手では、経験が浅くて自信が無い場合でも、整ったシステムの中で、収入よりも、とにかく経験数を踏めることが魅力です。そのため未経験の方などは最適な職場と言えるでしょう。

自分流の教え方を確立している講師のためには

経験はある程度積み、自分で「こう教えたい、こう進めていきたい」という道がはっきりしている方には、民間の音楽スクールでのピアノ講師がお薦めです。楽器店が母体ではない、小さな一軒家だったり、またマンションのワンフロアを借りきっている程度の小規模なスクールです。ピアノの他に弦、管楽器、または声楽などのコースがある場合が多いです。そういう場所での講師は、大手のシステマティックな指導と違い、かなり融通が効くはずです。導入期の教材選びなど、やりがいのある仕事が多くなりそうです。レッスン全般、好きなように進める事が出来るでしょう。しかし、小規模な分、講師一人に対する仕事も増えてくるでしょう。事務仕事の手伝いも業務に入っているかもしれません。そして発表会は、責任がかなり大きくなりますので、本番に近づくにつれて、生徒のレッスンと発表会準備に追われて負担増加が予想されます。業務上の負担も増えますが、しかしレッスン全般を好きなように任されると、やりがいも大きくなるものです。どちらの業務形態が自分に合っているか見極めたうえで、応募してみましょう。